創業70年の歴史を誇り企業や官公庁向けの高級木製家具を製造、
販売するプライウッドを主力とする天童木工より、
剣持勇デザインのカブトチェアを買取いたしました。

山形県天童市に本社がある天童木工は、1940年に創設されました。
合板を曲げて作る曲げ木技法で柔らかいデザインが特徴で、
幅広い家具作りを行っているブランドです。
天童木工の中でも名作なのが、柳宗理の「バタフライスツール」です。
こちらも曲木技術を存分に活かしています。
家具以外にもトヨタの高級車レクサスの本木目パネル、ウッドステアリングなども手掛けています。

カブトチェアをデザインした剣持勇は、日本そして世界を代表するインテリアデザイナーです。
第二次世界大戦後に渡辺力・柳宗理・長大作・水之江忠臣らと共に、
ジャパニーズ・モダンと呼ばれるデザインの礎を創ったと言われています。
1955年には、剣持勇デザイン研究所を設立しスタッキングスツール（秋田木工）をデザインしました。
また、代表作であるラウンジチェアがニューヨーク近代美術館（MoMA）の永久コレクションにも選ばれています。

買取しましたカブトチェアは、現在は生産されていない貴重なチェアです。
日本のカブトをモチーフにデザインされました。
柔らかな曲線をもつフォルムは、高いデザイン性と実用性を兼ねています。
背中を包み込むようにしたフォルムはしっくりと身体になじむので、座り心地も抜群です。

買取させていただきまして、誠にありがとうございました。