アメリカに本社を置く世界的オフィス家具ブランド「ハーマン・ミラー」社より、
チャールズ&レイ・イームズデザイン、ウォールナット材を使用した「LCW」プライウッドラウンジチェアを買取いたしました。

ハーマンミラーは、アーロンチェアを始めとしてその商品の革新的なデザインと機能で、
多くの企業のオフィスづくりにたずさわっています。
また「Herman Miller for the Home」ブランドで、
主に1940、50年代にチャールズ＆レイ・イームズやジョージ・ネルソン等がデザインした、
一連のホームファニチャーを生みだしています。
ハーマンミラーのデザインの多くは、ニューヨーク近代美術館、
ホイットニー美術館やスミスソニアン博物館等の主要博物館に永久所蔵品
または常設コレクションとして展示されています。

イームズと言えば、1950年代のミッドセンチュリーを代表するデザイナーです。
チャールズ・イームズ＆レイ・イームズの夫婦で活躍しました。
ミッド・センチュリー・モダンの巨匠と称される夫妻は、
家具、建築、映 画、グラフィックなど20世紀のあらゆるデザイン分野で数々の名作を残しています。
恐らく、モダンデザインと称する分野で彼らの影響を受けていない者はいないと言っても過言ではありません。
のちに2人が発表した家具の多くは、名作として語り継がれています。

買取させて頂いた「LCW（Lounge Chair Wood Legs）」は、
チャールズ＆レイ・イームズが1945年にデザインした成型合板のラウンジチェアです。
プライウッドによる三次元成型の試作を繰り返していたチャールズ＆レイ・イームズが研究の末、
一体成型へのこだわりを捨てることにより生まれました。
前脚、後脚、背骨、背もたれ、座の5つのピースに分かれた成型合板を、
ネジ止めとショックマウント（ゴム製のパッド）を用いた特殊な技法で接着させることに成功し、
強度のあるデザインが完成しました。

使用されているウォールナットは、独特の風合いや木肌の美しさなどから、
世界屈指の銘木に数えられています。
様々な色がグラデーションを描き、美しい模様を形成するのが特徴です。
木目やそのシャープなデザインが木の質感を際立たせています。
天然ウォールナット材の木目が美しい仕上がりです。

「LCW」は、1946年にMoMAで開かれた個展「チャールズ・イームズの新しい家具」展で公開され注目を集め、
エヴァンス社より生産がスタートしました。
1949年以降はハーマンミラー社が生産・販売するロングセラー商品です。
ダイニング用の「DCW」との違いは、シートハイトや、座面や背もたれが広く設計されている点があります。

買取させて頂きまして、ありがとうございました！