CarlHansen&Son（カールハンセン＆サン）より、
ハンス・J・ウェグナーデザイン、ビーチ材を使用した「CH36」チェアを買取いたしました。

CarlHansen&Son（カールハンセン＆サン）は、
1908年デンマーク・オーデンセに設立された家具ブランドです。
北欧のブランドらしく、木材を使って、
木材の持つ上品さ・美しさが伝わる家具をつくっています。
1949年より始まったハンス・J・ウェグナーとの共同で、
Yチェアやウィングチェアなど数多くの名作家具を生み出しています。
伝統的なクラフトマンシップを継承しつつも工場生産のメリットを取り入れた、
木の持ち味が生きている家具を多く取り扱っています。
デンマーク国内でもとても人気が高く、
日本、ヨーロッパ、アメリカ等でも人気のあるブランドです。

デザイナーのHans J. Wegner（ハンス J.ウェグナー）は、
1914年デンマーク生まれたデザイナーです。
1949年、カールハンセン＆サン社との仕事を開始しました。
翌1950年に発表された「Yチェア」は氏の代表作として、
今もなお世界中で高い評価を得ています。
自ら優れた家具職人でもあるウェグナーは「座りやすさ」、
「クラフトマンシップ」、「デザインの美しさ」を設計する時のモットーに掲げています。
国内外問わず多くの展示会で賞を受賞し、
およそ70年の創作期間で手がけた椅子のデザインは500種類以上にのぼるといわれています。
その多くが世界中の美術館で永久コレクションとして収められています。

買取しました「CH36」チェアに使用されているビーチ材は、
おしゃれな北欧家具に多く使用されています。
木目はきめ細かく、重硬で粘りがあるのが特徴です。
最も目立つ特性は、全面に小さなフ(斑)が入っていることです。
色調は淡くピンクがかった乳白色をしていて明るいイメージを受けます。
強度が高く、弾力性もあるので、
曲げ木加工を施した名作家具で使用されていることも多い木材です。

全体的なデザインは、ハンス・J・ウェグナーらしいシンプルで美しく、
平らな背もたれのデザインが特徴的です。
ウェグナーのベストセラーである「CH24 Y」チェアと同じく、
脚部は上下に向かい僅かに細くなり、そのシルエットは実にエレガントな印象を受けます。
背もたれは、絶妙なカーブを描いているため、
ほどよくフィットし快適な座り心地を与えます。
コンパクトなフォルムのため日本でも非常に人気の高いチェアです。

「CH36」チェアは1962年の発表当時ダイニングチェアとして販売されましたが、
その小振りで美しい外見とは逆に非常に高い強度をもつことから、
結婚式場や教会などで使用されることも多い椅子です。
90年代中頃には現代人の体型や生活に合うように座面の高さ、
奥行きがそれぞれ改良され、より快適な椅子となっています。

買取させていただき、誠にありがとうございました。